大麻に関してよくある疑問、「ヘンプオイルとCBDオイルの違いとは何か?」が多くの議論を生み出しています。混乱の原因は、医療にも使用されるマリファナの一種「ヘンプ」という名前です。この記事を読めば分かるように、ヘンプオイルとCBDオイルは大麻草でも全く違う大麻草からできた製品です。
ここでは、マリファナの真実の専門家がヘンプオイルとCBDオイルがどのように違うのか、なぜ「ヘンプ」という言葉が一般的なマリファナ製品の一種として扱われる事が間違いなのかご説明します。
ヘンプオイルとCBDオイルの5つの違いに注目してみましょう。
- 植物の起源
- オイルが生産される部分
- カンナビノイドの成分
- 使用方法
- 生産方法
ヘンプオイルとCBDオイルの違いは、後ほど簡単なリストでも説明しますが、その前にヘンプオイルとCBDオイルがどこからきたのかをお話ししましょう。
ヘンプオイルとCBDオイル:植物の起源
出典:Honest Marijuana
見る限り、ヘンプオイルとCBDオイルは同じように見えます。議論するうえで一番重要な事実、それはどちらも同じ植物からできているという事です。
どちらも同じ種類の植物から生産される
カンナビスは名前の通りカンナビス属の植物です。
その中には3つの種類があります。
・インディカ
・サティバ
・ルデラリス
カンナビスインディカ、カンナビスサティバ、または2つを混ぜ合わせて作られた製品(ブルードリーム、チェリーOG、キャンディクッシュなど)はよく近くの薬局などで見かけます。
一方、カンナビスルデラリスは野生種だと考えられていて、野生で育ち、THCの含有量も低いのです。
ヘンプオイルとCBDオイル、どちらもカンナビスサティバでカンナビスインディカと似ているという研究結果がでています。とすると次の疑問がでてきます。
それぞれが別の株から生育させる
ヘンプオイルとCBDオイルは違うカンナビスサティバの株からできています。
膨大に増殖するマリファナの株は、栽培者がどれだけ植物の質(香り、色、THC、CBDの含有量)を高くしようとしているか、いい例です。しかし、同じ株から質が低いものを栽培することもできるのです。
ヘンプオイルとCBDオイルが同じ属性、種類(カンナビスサティバ)から生産されるにも関わらずヘンプオイルはとても少量のカンナビノイドを有する株から生産されます(これについては後ほど詳しく説明します)。一方、CBDオイルは近くの薬局で手に入る医療用大麻の株にも含まれています。多くの栽培者はヘンプの草はフルーティバブルやヨーダOGの原料となる植物のいとこのようなものだと言います。
この2つの植物の違いを考える方法として、バラと比べてみましょう。バラには様々な種類があります。形、大きさ、そして色。バラが沢山の違いを持つ一方で、バラはバラである事に代わりはないですし、もともとの起源は同じです。黄色のバラと白いバラの起源が赤いバラであるように、ヘンプもカンナビスサティバのいとこなのです。
ヘンプオイルはタネからCBDオイルは?使用部分の違い
出典:Honest Marijuana
オイルを生産するために必要な部分は、同じ植物でも少し違う株ができるように、ヘンプオイルとCBDオイルは大麻草のそれぞれ別の部分から生産されます。
ヘンプオイルはココナッツオイル、オリーブオイル、アーモンドオイルのようにその種から抽出されます。CBDはカンナビスサティバの花、葉、茎から抽出されます。
だからといってヘンプの花や葉、茎が役に立たないわけではありません。ヘンプはどの部分も使用され、ちゃんとした製品になります。大事なポイントとして覚えていてほしいのは、ヘンプはカンナビスサティバと違い、向精神薬や、医療用ではないということです。これはヘンプが少量のカンナビノイドしか有していないためです。
カンナビノイドについて
カンナビノイドは脳のカンナビノイド受容体に作用する化学物質です。デルタ9-テトラヒドロカンナビノール(THC)やカンナビジオール(CBD)はもっともよく知られている2つのカンナビノイドです。
他にも
・カンナビジオリックアシッド(CBGA)
・テトラヒドロカンナビノールアシッド(THCA)
・カンナビジオリックアシッド(CBDA)
・カンナビクロムネイト(CBCA)
・カンナビゲオール(CBG)
・テトラハイドロカンナビバリン(THCV)
・カンナビノール(CBN)
上記ですべてではありません。
この記事を書いている時点で、113ものカンナビノイドが存在し、それぞれに向精神薬として作用する働きがあるのです。
なぜカンナビノイドの知識が必要か?カンナビノイドを知ることはヘンプオイル対CBDオイルの議論にとても重要なのです。
ヘンプオイルとCBDオイル:カンナビノイドの成分の違い
出典:Honest Marijuana
マリファナの栽培者は2つのカンナビノイドに着目しています。THCとCBDです。彼らはカンナビノイドを増やすため株を交配し、新しい株を作りだそうとしています。
例えば、CBDは様々な病状に素晴らしい効果を発揮するので、栽培者はCBDの含有量が多くTHCが低い、シャーロットウェブやハーレークイン、サワーツナミのような向精神薬効果でハイにならずにとも、薬として作用する株を作り出そうとしています。
その一方で、THCを多く含みCBDをあまり含まない株を作ろうとする栽培者もいます。例えば、ブルースバナー#3は29%ものTHCを含んでいます。
そんなに入っていればすぐハイになれるでしょう。
しかし、THCやCBD、他のカンナビノイドがそのような効果しかもたらさないという意味ではありません。エンコラージュ効果は向精神薬や医療用として使用している人々には重要なことなのです。
カンナビノイドについてはもう理解しましたね。さぁ、それらがどうヘンプオイルとCBDオイルに関係するのでしょうか。
ヘンプオイルとCBDオイル、どちらもマリファナ製品に比べるとTHCの含有量は低いです。多くの国で問題だと考えられているヘンプのTHCの濃度は、0.3%以下でなければいけません。この濃度でマリファナを使用したときのようなハイな感覚に陥るのは無理です。CBDオイルはもう少し多くTHCを含有しているかもしれませんが、薬としての効果を最大に発揮するため、THCの濃度は1%から5%以下と守られています。CBDオイルが抽出される株がどれほどTHCを有しているかにもよります。
ヘンプオイルはCBD含有量が低い
ヘンプオイルは少量のCBD(3.5%)しか含んでいません。医療用として使用するには濃度が低すぎます。カンナビノイドの含有量の低さから(THC、CBD両方)、ヘンプの草、特にヘンプオイルはCBDとは違った使われ方をします。その説明も第4章で行います。
CBDオイルはCBDの含有量が高い
比べてCBDオイルはCBDの含有量がとても多いです(20%)。この濃度の高さは、吐き気、発作、不安、うつ秒、そして癌などの治療用に理想的だとされています。
ヘンプオイルとCBDオイルの科学的な違いについてはもうおわかりですね。次はどのように使用されるのかを調べてみましょう。
ヘンプオイルとCBDオイル:使用方法の違い
出典:Honest Marijuana
上記のように、ヘンプオイルはいとこのCBDオイルとは全く違う使われ方をします。
ヘンプオイルは食品と工業製品に
オリーブオイル、ココナッツオイルのようにヘンプオイルも食用として使用できます。
多く含んでいる成分は
・多価不飽和脂肪酸(オメガ3、オメガ6)
・ビタミンE
・カリウム
・マグネシウム
・ビタミンB1
・ビタミンB2
ヘンプオイルは他にもシャンプー、ローション、石鹸、燃料、プラスティック、ペンキなど様々な製品に使用されています。健康にいい食品とされるヘンプオイルですが、病気に効果があるCBDとは比べ物になりません。
CBDオイルは薬として
CBDオイルは第一に薬です。その使用方法は多岐に渡ります。
主に効果があるとされる病状は
・骨の成長
・がん細胞の増加
・バクテリアの増加
・動脈閉塞
・乾癬
・神経系の変性
・高血圧
・不眠症
・痙攣発作
・筋肉の痙攣
・精神病
・食欲の低下
・炎症
・慢性的な痛み
上記はヘンプオイルでは改善できません。使用方法がこれだけ違うのですから、それぞれ違う名前でよばれるのは当然のことです。もしあなたが慢性的な痛みに悩まされていたとして、近くの薬局に行き、間違ってもヘンプオイルをくださいなんて言わないでしょう。
ヘンプオイルとCBDオイルの生産方法の違い
出典:Honest Marijuana
ヘンプオイルとCBDオイルの違いはその生産方法です。
圧搾する
ヘンプオイルはヘンプオイルの種を潰して抽出されます。この生産方法は他のオイル、オリーブ、ココナッツ、ゴマ、ピーナッツと同じです。
溶媒抽出
CBDオイルは溶媒抽出といわれる手順で生産されます。アルコール、ブタン、CO2のような溶媒をカンナビスサティバの植物に通し、カンナビノイド、テルペン、トリクロムをそれぞれ分離させます。
それから溶媒を蒸発させ、カンナビノイドオイルだけが抽出されます。
ヘンプオイルとCBDオイルを比べてみる
下の表はヘンプオイルとCBDオイルの違いのまとめです。
ヘンプオイル | CBDオイル | |
1)植物の起源 | カンナビスサティバ
(カンナビノイドをあまり含まない) |
カンナビスサティバ |
2)生産される部
分 |
種 | 葉、茎、花 |
3) カンナビノイドの成分
|
THC、CBDの量が低い | THC、CBDの量が高い |
4)使用方法 | 食品、生活用品、
工業用品 |
薬 |
5)生産方法 | 圧搾 | 溶媒抽出 |
ヘンプオイルとCBDオイルの違いがいかに重要な議論がお分かりになるでしょう。
言い換えると、ブラント(大麻を厚い紙で葉巻状に巻いたもの)がジョイント(大麻を薄い紙でタバコ状に巻いたもの)と思われ使用されているように、あなたが薬としての効果を期待していた製品が、全く別の製品ではがっかりするでしょう。
それぞれのオイルを適切な名称で分けることが、目的に合った製品を見つけ出す方法なのです。
大麻に関する詳しい情報、株や、濃縮大麻、他製品についてはウェブサイトHonest Marijuanaへ
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