大麻草を育てるために全力を注いだあとは、いよいよ収穫です。多くの人は大麻の蕾のトリミング(マニキュアイングとも言われている)に苦手意識があると言われていますが、もっと効率的に楽しんで作業を行う方法があります。ハサミを持つ前に、基本的な方法を知る事で、完璧にトリミングされた大麻を吸うことができます。
なぜ大麻草の蕾をトリミングするのか?
出典:Leafly
大麻をトリミングするにはいくつかの目的があります。よく言われているのが、見た目を良くするためです。トリミングされた大麻の蕾は形が整っていて、薬局や画像などで見るような形になります。余分な葉は目障りになりますので、製品は見た目もよい方が喜ばれます。
さらに、大麻草の葉はトリコーム(花の部分の突起状の物)が少ないとされています。余分な葉を取り除くことによって、トリコームの濃度が高くなります。また、大きな分厚い葉は湿気をあまり含まず、吸った時に質の悪い煙を生み出します。乾燥過程で、トリミングされた大麻の蕾は含水量が均一になり、安定して風味豊かな喫煙を保証します。
どのタイミングでトリミングをするべきか?
信じるか信じないか、大きな葉を取り除くトリミングは収穫の数日前に行ったほうがよいでしょう。栽培者はしばし、その作業を大麻草の老化で大きな葉が枯れ始める数週間に渡って行います。収穫前に枯れた葉を取り除いたほうが安全でしょう。作業としては少し時期が早いですが、この時期に全ての葉を取り除いても問題はありません。
トリミング方法
出典:Leafly
収穫後にトリミングを行うのは必須ですが、様々な方法があります。
手で行うトリミングVS機械で行うトリミング
収穫量が多い場合は、トリミング専用の機械を使用したほうが良いかもしれません。しかし、機械は高いだけでなく、機械の掃除やメンテナンスなどの手間がかかるため、ほとんどの市場では手でトリミングを行っています。蕾の密度や形はひとつひとつ違います。機会ではそこまで精密にはトリミングできないため、トリコームを傷つけ、必要な部分の蕾も切り落してしまいます。
トリミングのためにかかる人件費は安くはありませんが、高品質の製品に仕上げたいのなら人を雇う価値はあります。(もちろん収穫量が少なければ、自分自身でトリミングまで行えます。)
湿らすか乾燥させるか
トリミングを行う際には2つの方法があります。収穫したての新鮮な大麻草の場合、「ウェットトリミング」と呼ばれる方法が最も一般的です。
まず最初に、湿っている方がトリミングをしやすいという事です。湿気を含んだ若葉は外側に広がっているため、余分な部分がカットしやすくなります。多くの人は、ウェットトリミングのほうがより中身の詰まって、見た目もきれいな仕上がりになると言いますが、これは議論の余地があります。また、ウェットトリミングのほうが湿気を含んだ余計な葉をきれいに取り除くので、乾燥時間も短くなります。
一方、ドライトリミングは植物が湿気を吸い取った後に作業を行います。湿度と温度が管理された環境に4日から10日間(長い場合は2週間)放置すると、手入れされいない蕾はゆっくりと水分を失います。この方法は乾燥時間が短い乾燥地帯に住む栽培者には有益な方法です。乾燥した気候では、蕾が早いペースで乾燥し、外側はぱりぱりですが、中心が湿った均一に乾燥されていない蕾になることもあります。
多くの人がドライトリミングを好むのはハサミがべたつかず、工程が面倒ではないからです。ウェットトリミングにはきれいなハサミが必要となり、手が葉の成分でべたつくため、作業中に掃除をしなければいけません。どちらの方法も悪くはりません。栽培者の環境によって方法は変わってきます。
トリミングに必要な道具
トリミングを始める前に、正しい道具が必要となります。
1.大麻用トリミングバサミ
尖った、滅菌済みのハサミが良いパートナーになるでしょう。使用するハサミが人工工学に基づき、ぼさぼさの大麻草を持ちながらでも、握りやすいかを確かめましょう。さらに、そのハサミは樹脂でベタベタになりますので、掃除がしやすい物にするか、2つ購入して、ひとつがべたついてきたら交換できるようにしましょう。大きいハサミと小さいハサミ、大きさが違うものを用意することも大切です。大きいハサミは枝に、小さいハサミは蕾のトリミングに使うと良いでしょう。
様々な種類のハサミを購入することができます。大きな違いはばねがあるハサミか、ないハサミになります。多くの人は素早く切れるばねがあるハサミを選びますが、ベテランの栽培者は Chikamasa scissorsをおすすめしています。ばねは装備されていませんが、1日、2日でその使いやすさに気づくでしょう。
2.座りやすい椅子とスペース
長時間トリミングを行うには植物を置く十分なスペースが必要です。明るく、涼しい場所を選びましょう。ほこりや髪の毛などがある不衛生な場所は避けましょう。
大変な作業であることを忘れないでください。長く座っていればいるほど、作業も早く終わります。standard zero gravity chairのような快適な椅子を見つけましょう。これらの椅子は座る姿勢をサポートしお好みでリクライニングが調整できます。キャンプ用の折り畳み椅子など、背中を痛めてしまう椅子を避け、普通の折り畳み椅子もおすすめです。
3.清潔なトレー
多くの栽培者は運ぶのも楽でラップとも相性がいいトレーを使用しています。トリミング用のトレーを販売している会社は沢山ありますが、粉だけを集めるふるいなどが付いている商品をおすすめしています。シンプルなデザインが良いですが、もし予算がなければ発芽用のトレーでも問題ありません。
どのトレーでもいいですが、掃除がしやすいものを選んでください(ステンレスや耐熱ガラスなど)。
4.掃除道具
樹脂がつき、ハサミが切りづらくなったら新しいものに変えてください。使用済みのハサミをきれいにするにグラスに掃除用のアルコールをいれ、布を用意してください。アルコールで樹脂をはがし、布で刃に汚れがなくなるまで磨いてください。
5.作業用の服装
エプロンを着用してください。一番いいのはシルクのエプロンです。樹脂はシルクにはひっつかないので洗濯もしやすいです。手袋は手が樹脂だらけになるのを防ぎ、長時間ハサミを使用しても疲れません。手袋が苦手な場合、ココナッツオイルかオリーブオイルを手につけると、樹脂が手につくのを防ぎます。
6.楽しみながら作業をする
長時間の単調な作業はとても長く感じます。正気を失わないためにも楽しみながら作業をしましょう。作業に集中するため、目で楽しむものではなく音楽やラジオなどがおすすめです。
グループでトリミングを行う場合は、BGMの音を下げ、会話を楽しみましょう。もし何かを見ながらトリミングをしたい場合は、コメディーにしましょう。Seindfeldのような番組なら、画面に集中しなくても聞きながら楽しめます。
トリミングの手順(ドライトリミング)
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1.大きな葉を取り除く
大麻草を収穫したとき、枝にはたくさんの大きな葉がついています。それらの大きな葉にはトリコームがないので乾燥する前に取り除きましょう。どこかの工程で機械を使用するならば、この工程で使用することをおすすめします。吊るして乾燥する前に、Trimpro Originalを使用すれば枝についた大きな葉をすばやく取り除いてくれます。
2.蕾を枝から切り離す
一度大麻草を乾燥させたら、トリミングをします。乾燥した枝を取り除き、蕾を枝から切り離します。その後、「バッキングダウン」という工程にはります。大きな茶色の袋で不要な部分がいっぱいになるまで不要な部分をざっくり取り除きます。この工程は次の作業のために重要な作業です。
3.トリミング
次に準備した蕾を手の届く位置にセットし、座ってトレーを準備します。蕾が適切なサイズになるまでトリミングします。茎が蕾の下の部分以外から飛びだしすぎず、蕾がバラバラにならない程度まで茎をカットします。
次にカラスの足と呼ばれる部分を取り除きます。これは蕾や若葉の下部分から出ている小さな枝のことで、鳥の足に似た形をしています。
最後の工程は蕾のその他の不要な部分を取り除きます。程よい形になるまで細かくハサミを動かしていきます。
ハサミに樹脂がついてきたら交換することを忘れないでください。また、面倒だからといって、ハサミを大きく動かしてしまうと蕾をダメにしてしまうので、少しずつトリミングしてください。
大麻をトリミングするということは、自分も消費するかもしれない製品を仕事として行う事で、品質にこだわり、トリミングに余計な時間をかけてしまう場合もあります。自ら楽しんで吸う大麻と、仕事として行っている作業は切り離して考えた方が良さそうです。
トリミングのコツ
・ハサミ全体でなくハサミの先を使ってトリミングしましょう。べたつきを防ぐことができます。
・トリミングする際は、蕾の表面も含めトリコームがない部分は全て取り除きましょう。枝葉やめしべも取り除いてください。めしべにはほとんどトリコームがないため、観賞用にしかなりません。
・不要な枝葉も食用、濃縮液を作るため保存しておきましょう。取り除いた枝葉にもカンナビノイドは含まれているため、他の製品へと変身します。
・トリミングした蕾は乾燥のため空気の乾いた場所に保存しましょう。ガラス製のビンは乾燥したての蕾にはぴったりの保存容器です。
・指についた樹脂はトリミング作業後のお楽しみになります。シザーハッシュとも呼ばれますが、指やハサミについた樹脂をボール等にいれ、ジョイントに巻いて吸うことができます。大変な作業後のリフレッシュになります。
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