合法な大麻市場では、大麻栽培にどのような農薬が使用されているかが栽培農家の品質の基準として評価される事が増加しています。この規則は非合法の市場で使用されている人体に害のある農薬から消費者を守るためです。残念ながら、合法な市場で販売されている大麻にも農薬は使用されており、品質保証のテストの規則化が訴えられています。
現在の消費者、特に農薬の使用に敏感な人々はその製品が安全なのか確かめるため、どのように栽培者が害虫駆除を行っているかの知識を得ることも推奨されています。
化学農薬を使用せずに害虫駆除をする方法として推奨されているのが生物農薬です。生物農薬とは、栽培中につく害虫(ダニなど)を捕食する、虫のことです。植物にダメージを与える害虫ついている畑にその害虫を捕食する虫を放すだけです。この虫たちは植物の病気の予防、また病気の改善にも役に立つので、栽培者は有害で規定外の農薬を使用せずにすみます。
2014年より、企業のNatural Enemiesは大麻業界の人々に農薬の代わりに害虫駆除用の昆虫を使用するよう働きかけています。Natural Enemiesはオレゴン州のWoodburn Nursery で10年間、地球環境保護部門のマネージャーとして従事したShane Youngによって設立されました。LeafyはNatural Enemiesの Briggs Lipsitzに害虫駆除を行ってくれる虫についてもっと詳しく知るために、ワシントン州にある大麻栽培農家のKhush Kushに協力してもらい害虫駆除用の虫を畑に入れて実験をしました。
虫たちはどのように害虫駆除を行うのか
出典:Leafy
この化学農薬の代わりに虫を使用する方法は多くの大麻栽培農家には浸透していません。ですので、生物農薬を推奨する機関に質問をしてみました。
どのように昆虫を使用するのでしょうか?
生物農薬にも様々な形がありますので、製品ごとに異なる働きをします。Natural Enemiesは出荷前の製品(大麻草)に使用する害虫駆除用の虫をBritish Columbia とCaliforniaから取り寄せます。生育の段階に応じて、幼虫やバーミキュライトを植物と一緒に送ります。
一度植物に置かれた害虫駆除用の虫は繭をつるしたり、土壌に直接住み着いたり、殻を破ったり、様々な方法で畑に放たれます。その後、畑や庭をうろうろしながら植物に有害な害虫を捕食してくれます。
生物農薬は発症している植物の病気にも有効なのでしょうか?
出典:Leafy
生物農薬は病気の予防にはうってつけです。絶え間なく働いてくれる害虫駆除用の虫は害虫により病気が広まるのを防ぎます。
この生物農薬は発症してしまった病気の改善にも働きかけますが、効果が見え始めるには数週間かかるでしょう。畑の大きさや病気の度合いによって、どれくらいの期間で改善するかは変わってきます。虫取り用の罠をしかけておけば、害虫の数を知るのに役立ちますし、病気の予防にもなります。
害虫駆除用の昆虫はどれくらいの寿命はどれくらいなのでしょうか?
それらの昆虫の寿命は製品によって違ってきますし、栽培者が病気の予防に使用するのか、改善に使用するのかにもよります。ほとんどの製品(植物)は病気の改善には2、3週間おきに生物農薬を投入する必要があり、予防の場合、昆虫たちが捕食する害虫がいなくなるまで、少し頻繁に行う必要があります。
より持続性のある生物農薬のために、 Biolineと呼ばれる製品があります。虫の餌となるダニが入った小さな袋で、4、6週間昆虫たちは害虫がいなくなってしまっても餌には困りません。
大麻栽培の未来
出典:Leafy
Khush Kushの大麻栽培の責任者Cody Erickson は生物農薬を病気の予防、改善として数か月試したのち、その方法に興味を持ち、オレゴン州ポートランドで開催されたThe Science of Regenerative Cannabis Cultivation Conferenceに参加しました。
「専門家の Suzanne Wainwright、Scott Granola、Jeff Lowenfelsなどに話を聞いて、生物農薬を使用してよかったと確信が持てた。」とEricksonは語っています。「すべてオーガニックとは言えないが、有害な農薬を使用しない栽培方法がすべての農家にとってのゴールだろう。」
Khush Kushも最初は農園に昆虫を放つことに不安がありましたが、結果がすべてを物語っています。
「この生物農薬は大麻栽培の未来だと思っています。」Ericksonは述べています。「生物農薬は通常の植物栽培には長い間使用されていましたが、大麻栽培業界はかなりの遅れをとっており、この方法はもっと広まるべきです。」
私がKhush Kushの農園に尋ねている時も、Codyとそのチームは数種類のNatural Enemies からの製品を使用しており、Dalotia coriaria、tratiolaelapsやAmblyseius andersoni(昆虫の種類)が繭を作って大麻草にぶら下がっていました。それぞれの昆虫に特徴があり、それぞれの方法で害虫を駆除します。
Dalotia coriaria
主な食糧:Fungus gnats、Western flower thrips、root aphids、mites
Rove beetleとしてしられる、Dalotia coriariaはそれが入っている箱を庭や畑に開けて放ちます。庭や畑を飛び回って餌となる害虫を探します。主に捕食するのはFungus gnats、Western flower thrips、root aphidsです。寿命は21日ほどで、Stratiolaelapsと相性が良いでしょう。
Stratiolaelaps
主な食糧:Fungus gnats、Western flower thrips、 root aphids、mites
StratiolaelapsはDalotia coriariaと一緒に使用するとfungus gnats、pupating thrips、やimmature root aphidsの駆除に非常に効果的です。バーミキュライトとして送られてくるのですぐに害虫駆除の仕事を開始してくれます。祷病は18日ほどで、害虫がいなくても植物の破片などを食べて生き残ることができます。
Amblyseius andersoni
主な食糧:Broad、cyclamen、 russet、spider mites
広範囲のダニの駆除に効果的で、他にもcyclamen、russet、spider mitesを食料とします。 サッシェをかけると4~6週間絶え間なく繁殖します。
教育が重要な新しい産業では、Natural Enemies のような企業がその知識を広めるように努めています。様々な場所で無料のワークショップが開催されています。
「知識が豊富な栽培者が増えれば、よりよい製品の生産に繋がるでしょう。」Lipsitzは述べています。「私達の会社の繁栄のためだけではありません。基礎の知識がしっかりした栽培者が増えれば、より多くの大麻栽培農家が成功し、それが一番大事だと考えています。」
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