大麻草は古くから屋外で栽培をされてきた植物のひとつです。屋内栽培の歴史はまだ20年も満たないほど浅く、法律による規制により一目を逃れるため生まれた栽培方法です。

屋内栽培が行われ始めてから大麻生産は発達しました。一目につかない屋内栽培は主に法から栽培者を守るためです。

 

テクノロジーの前進により、大麻産業業界は大麻草の知識を広めることができるようになり、このおかげで南オレゴン州や北カリフォルニアのように、栽培農家が大麻の屋外栽培に成功するようになりました。屋外栽培、屋内栽培の違いは栽培農家だけでなく、消費者もが店頭で栽培方法を気にするようになりました。

 

屋内と屋外、環境の違いはどのように大麻の株に影響を与え、栽培者はどのようにその2つの方法どちらかを選ぶのでしょうか。

 

人工の天候VS自然の天候

出典:Leafy

屋外で育てるより、屋内で育てる理由のほうが多いのは、無理なく育てる環境を選ぶことができるからです。温度の管理、光、酸素、湿度などを最適に調節でき、不安定な屋外の環境下で育てるリスクを冒す必要はありません。

 

屋内栽培者は一般的に美容用にTHCを多く含んだピュアな大麻草を育てています。一方で、株が弱く、収穫量も少ないのは太陽の光特有の成分を人口の電球では作り出せないからです。屋外栽培者は大麻の生産量は日照時間、猛暑、湿気の少なさなど天候に左右されてしまいます。

 

しかし、屋内栽培も屋外同様に簡単ではありません。屋内で屋外のような環境を作りたくとも、自然にはまねできないこともあります。例えば、屋外の大麻草には害となるダニを退治してくれる仲間がいます。スズメバチ、蟻、テントウムシなど、ダニの数を減らしてくれる自然の助けがあります。

 

屋内では、栽培者が複雑な屋外の自然環境を完全に再現するには限界があります。もし屋内でダニが発生した場合、解決が難しい問題です。害虫剤や殺虫剤の使用を気にする消費者は増えていますし、最悪の場合屋外栽培に切り替える農家もいるそうです。

屋内栽培コストVS屋外栽培コスト

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屋内栽培も屋外栽培も初期費用はかなりかかりますが、長い目で見ると違いがわかります。

屋外栽培の初期費用に比べて屋内栽培のシステムの初期費用はさほど高額にはなりません。

 

人件費は屋内と屋外では劇的に違います。屋内栽培の基本的な作業は剪定、水やり、肥料や収穫など、やることは沢山ありますが、狭い範囲内での作業になります。

 

屋外栽培では栽培者は1シーズンで一つの株を育てます。収穫量の多い栽培者は従業員の数によってその収穫数は変わってくるため人件費もそれに左右されます。

 

屋内栽培で高いコストがかかる理由は株分け作業、年間を通しての収穫、高額で販売できる株にかけるコストによるものでしょう。さらに、人工的に作られた屋内の栽培環境が屋外の環境と大きく違った場合や、市場に出すために花を沢山咲かせようとする場合は光熱費などがかかります。屋外栽培の場合は高品質の製品をもう少し安価に生産できるでしょう。

 

屋内栽培の品質VS屋外栽培の品質

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屋内栽培の大麻草の花は、長い間高品質の製品とされてきました。栽培環境をコントロールでき、改良技術の発達により素晴らしい風味を持った株の生産ができます。屋外では難しい二酸化炭素量の高い環境で育てることでTHCの含有量が多く、花も豊富に生産することができます。

 

さらに、屋内栽培は株にダメージを与える雨や風などの環境に左右されません。株は人の手が入るまで純粋なまま育てられます。収穫は一番いい時に行われ、その後も株はコントロールされた環境のもとで育ちます。

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屋外の大麻の花はもちろん自然な環境の中で育ちます。そのため、収穫期の製品は味、効果や風味は完璧に整ってはいないでしょう。消費者の中にはオーガニックで栽培された大麻より美容用でも屋内栽培の大麻がいいという人もいます。

 

屋外栽培された大麻への固定概念は法的問題がベースにあります。消費者は大多数の屋外大麻栽培者のその後の行く末を見ています。州法と連邦法の紛争により、今でも屋外の大麻栽培農家はその栽培にリスクをおっています。その結果、収穫時期より早く、乾燥も十分にされていない製品が市場に出回ってしまうのです。法律が変わり、屋外栽培の施設も充実し、製品にかける時間がもっととれるようになれば、高品質の屋外栽培の大麻も増えるでしょう。

 

最近ではこの2つの栽培方法のいい所をとった温室栽培という方法もでてきていて、結果高品質な製品の生産につながっています。私たちが見ているように、どちらの栽培方法もメリットとデメリットがあり、常に製品についての勉強を行うことが重要です。ひとつの方法だけにこだわらず、新しい方法にも挑戦してみてください。