初めて、アメリカ麻薬取締局が大麻由来の薬をSchedule I、規制物質法から除外しました。これは大麻規制が始まって以来歴史的な変化ですが、想像している変化とは違うかもしれません。

 

下記の情報は麻薬取締局による変更点で理解しておいたほうがよい点です。

 

連邦政府がカンナビジオール(CBD)を規制から除外したのですが?

 

実際には違います。麻薬取締局はアメリカ食品医薬品局が認めているカンナビジオールを含んだ薬を規制対象から除外しました。すべてのCBD製品の規制をといたわけではありません。実際、現在のところ一つの製品しか認められていません。イギリスの企業、GW Pharmaが開発した、カンナビジオール濃縮液Epidiolexのみが麻薬取締局により認められている製品です。簡単にいうと、アメリカの市場に出回っているCBD製品にはなんの影響もありません。

 

では、規制解除の意味は何なのでしょうか?

 

規制解除対象に関する規約によると変更点は、麻薬取締局によって対象外とされる大麻由来のCBDを含んだ医薬品は、schedule Ⅴに記載されているテトラハイドロカンナビジオールの含有量が0.1%未満の製品となっています。言い換えれば、三つの条件を満たし、Schedule Vに分類される特定のCBD製品でなければいけません。

・アメリカ食品医薬品局が認めている

・大麻草由来のCBDが含有されている

・THCの含有量は0.1%以下でなければいけない

現在のところでは、Epidiolexだけがこの三つの条件を満たしています。アメリカ食品医薬品局はこの薬を6月にてんかん治療薬として認可しました。

 

素晴らしいです。ところでSchedule Vとは何ですか?

Schedule Vとは麻薬取締局でも規制の低いとされるカテゴリーのことです。麻薬取締局によると、すべての大麻製品はSchedule Iという規制が厳しく、医薬品としては認められず健康被害があるカテゴリーに属されています。

 

これがCBDオイルを合法にできない理由です。Rusty Payne, DEA spokesperson

 

EpidiolexのようなCBD医療薬をSchedule Vに分類するという事は、薬局や医者が薬として処方ができるという事です。少数のCBD医薬品の規制変更にあたり、Schedule Vに分類される少量のモルヒネを含んだ咳止め薬なども規制の見直しがされ始めています。

 

規制ではCBD医薬品の輸出入も認可されていますが、製薬会社はEpidiolexも合法ではないのではと懸念しています。なぜなら大麻草自体は規制の厳しいSchedule Iに分類されているからです。

 

なぜこの変化がCBDオイルに影響するのでしょうか?

 

はっきり言いますと、影響はありません。現在アメリカ国内で販売されているCBDオイル製品は規制対象となる三つの条件を満たしていません。Epidiolexがアメリカ食品医薬品局の認可を受けている中、Epidiolexと似た成分構成の医薬品には認可が下りていません。

 

「CBDオイルが合法化されない理由はこれです。」麻薬取締局のRusty PayneはNBCのニュース番組WTHRで述べました。「現在、Epidiolex以外のCBD製品はSchedule Iに分類されています。ですので法律上ではまだ非合法です。」

 

ちょっと待ってください、CBDはSchedule Iの医薬品なのですか?アメリカ国内50の州で合法だと思っていました。

 

これはよくある間違いです。CBD製品は広い地域で手に入るので、法律は混乱しています。麻薬取締局に聞けば、CBD製品はSchedule Iの分類のままだとなっています。しかし、すべての人がこれに賛成しているわけではありません。

 

この論争は法廷でも未だ決着がついておらず、法的に合法、非合法の線引きが非常に難しい問題なのです。詳しい説明はrecent Leafly analysisをチェックしてみてください。

 

私はCBDオイルを医療薬として使用している患者なのですが、どうなりますか?

 

心配する必要はありません。CBD製品の入手について法的措置を受ける危険性はあります。しかし、CBD製品の購入は広い地域で可能なままですし、法的措置がとられる場合はまれです。さらに、いくつかのCBD製品は州法では医療用として認可されている場合もあります。それらの製品を合法で使用している場合、Rohrabacher­–Blumenauer amendmentというアメリカ政府が干渉している医療用大麻プログラムの規則により、法的措置を免れることができるでしょう。

先日、50歳の女性が8月に食料品店でCBDオイルを購入した後、36時間拘留される事件がありました。これはひどい話だと政府も語っています。

 

「CBDがSchedule Iに分類される以上、マリファナだけが最優先の規制対象ではありません。」女性の逮捕後、麻薬取締局の広報はそう述べています。

 

てんかんの治療薬としてEpidiolexに興味があります。どのようにすればいいでしょうか?

 

Epidiolexを開発したGW Pharmaceuticalsは6週間ほど、11月中には患者の手に届くように予定をしています。発売後には、薬剤師が在中している薬局で使用方法の説明を受け、購入が可能となるでしょう。

 

治療薬としては安価ではなく、平均で32ドルほどかかります。GW Pharmaは薬の値段は他企業によっても変わってくると言っています。また、Schedule Vには分類されていますが、保険が適用される場合もあります。

 

てんかん以外の症状にも処方はされるのでしょうか?

 

いい質問です。アメリカ保健福祉省によると、FDAが治療として承認した症状のほかに、5つの症状に対して処方箋が発行されるようです。もちろん合法です。

 

CBDはあらゆる種類の病気の治療薬として検討されています。てんかんの症状を持っていなくも、CBDオイルは使用可能になるのでしょうか?GW Pharmaの副社長に尋ねると、彼はこう答えてくれました。

 

医療薬は患者と医師の間で処方されるものであり、子会社の Greenwich Biosciencesがドラべ症候群とLennox-Gastaut症候群の患者以外に治療薬の宣伝をすることはありません。不適切だと感じますし、繰り返しますが、医療薬は患者と医師の間で処方されるものです。

 

宣伝にならないように気をつけながら話していましたが、言い換えると「はい。」と言ってるように思えます。

 

これはCBDベースの他の医療薬の承認につながるのでしょうか?

そうなるでしょう。他のCBD製品企業、カナダを本拠地とするIsodiolは今回の規制変更に拍手を送っています。「この規制の変更はIsodiolがCBD産業でトップになれるということを意味すると信じています。」Isodiolの社長、Marcos Agramontはプレリリースの際に述べています。

 

他の企業もTHCの含有量が1%以下のCBD薬を開発していますが、Schedule Vに分類されるには麻薬取締局の認証を受ける必要があります。認証はわずかなCBD製品のみに下される狭き門ですが、製薬会社は既にどのように認可を受けようか騒ぎ立てています。