ベータ-カリオフィレンは一般的に大麻のテルペンに豊富に含まれる成分です。その特有の風味は黒コショウのスパイシーさやクローブ、ホップ、ローズマリーなどにも含まれています。

麻薬取締局の「一般的に安全と認められる」に分類されるので、安心して使用することができます。

 

過去10年間、B-カリオフィレンはカンナビノイド受容体を活性化させる非カンナビノイドであることが発見されてから、研究者の注目を集めています。そのためか、ベータカリオフィレンが多い大麻はエンドカンナビノイドに働きかけ、医療的効果が高いとされています。

 

この記事では、B-カリオフィレンの潜在的な効果と、どの大麻の株がテルペンの含有量が高いのか、どのようにしてそれを見分けるのかをお話ししていきます。

 

B-カリオフィレンの潜在的効果

CB2受容体は、病気や怪我などをすると身体全体や脳に増加する免疫細胞です。それが増加すると、炎症を抑え、痛みを軽減し、慢性的な炎症が脳に及ぼす影響を減少させ、脳疾患を発症するリスクを減少させます。

出典：Leafly

B-カリオフィレンに関する研究は制限されている一方、CB2受容体を活性化させる化学物質として、医療での利点は注目されています。結論で言うと、CB2受容体は他の化学物資によって活性化され、痛みの減少、発作の予防や動脈のプラーク形成の減少など、重要な役割を果たすことができるのです。

 

しかし、CB2受容体の活性化因子が、すべて同じ効果を生むわけではありません。特殊に違ったB-カリオフィレンの働き方がCB２受容体を活性化する際、その治療効果の強さにつながります。

 

痛み

データによれば、多くの場面で、B-カリオフィレンは痛みを減少する効果があります。ある実験で、マウスにB-カリオフィレンを投与した場合、対照溶液で治療したマウスより、痛みが少ないことを発見しました。さらに、B-カリオフィレンは低用量モルヒネの痛みの軽減強度を増加させました。これは痛みの治療としてオピノイドを処方された人が、医療用大麻を使用し始めるとオピノイドの摂取量が減るひとつの理由として考えられます。

 

炎症と脳の老化

消化器官に影響を及ぼす炎症性の疾患は数多くあります。大腸炎は腸の炎症による痛み、下痢、腹部痙攣を引き起こし、さらには癌のリスクも増加させます。大腸炎を患ったマウスの実験では、B-カリオフィレンを使用しての処置で、結腸の炎症が減少しました。

 

CB２のB-カリオフィレンによる活性化は、明らかに痛みの減少される役割を果たしていますが、また、身体と脳を疾患から守る能力も持っています。例えば、脳の炎症が原因の一部とも言われるアルツハイマーの場合、アルツハイマーを発症したマウスの実験で、B-カリオフィレンはCB2とPPAR-ｙ受容体を活性化し、アルツハイマーの特徴的な性質である、脳のプラークの蓄積を減少させました。これらの働きはこの疾患の特徴と言える、認知機能の低下を防ぎます。

 

インディカとサティバ：どちらがB-カリオフィレンを多く含有しているか？

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ワシントン州による、インディカ、サティバ、ハイブリッドに含まれるベータカリオフィレンのレベルの、何百か所のラボテスト結果のデータです。乾燥した大麻の株で１%以上のB-カリオフィレンが含まれていることは稀です。ほとんどの株は乾燥状態で0,5%未満のB-カリオフィレンしか含んでいません。インディカ、サティバ、ハイブリッドと称される株は、しばしば同レベルのテルペンを含んでいます。

 

商業市場でインディカ、サティバと呼ばれている大麻草のどちらにB-カリオフィレンが多く含まれるのかは明らかになっていません。ラボのテストで、どの株がインディカか、サティバか、ハイブリッドなのかを示すデータは、どの株がテルペンの含有量が多いのかを示すものではありません。表画像内にある白い横棒は平均値を示しています。

 

どの大麻の株にB-カリオフィレン多く含有される傾向があるのか？

B-カリオフィレンの含有量が多い株は大麻スペクトルの範囲によります。インディカではDeath StarやSour bubble、サティバではCandylandやLemon G、ハイブリッドではGSCやMoon Cookiesに多く含まれる傾向があります。その中でもDeath Starに豊富に含まれていることが多いようです。

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消費者に人気な大麻の最も高いB-カリオフィレンのレベルを示したラボのテスト結果。幅はテルペンのパーセンテージを示しています。例えば、Death Star の56%はB-カリオフィレンがテルペンの56%を占める事を表しています。

 

含有量が多い傾向にある大麻：

 

いくつかの株は、たとえ１つがインディカで、もう１つがサティバでも似たテルペンの構造をしています。Death Star （インディカ）とCandyland（サティバ）を例にあげるとわかるように、片方がインディカで、もう片方がサティバであってもこの２つのテルペンの構造は類似しています。ですので、全く違う構造のテルペンと比べると、効果も似てきます。Lemon GはB-カリオフィレンの含有量が多くなりますが、全体的なテルペンの構造はDeath Star とCandylandとは違ってきます。

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これがインディカかサティバを分類するだけでは、含まれる成分を分類できない理由です。そのため、もちろん効果も予想できません。その大麻草に含まれるカンナビノイドとテルペンの、ラボによるテスト結果が必要です。（一般的に消費者には手に入りません。）

 

B-カリオフィレンの含有量が多い大麻を探す

B-カリオフィレンが多く含まれた大麻を探す際、製品ひとつひとつがその株の本来の成分を表しているわけではないこと、現在ほとんどの製品のラベルにはテルペンの構造が消費者に分かるように表示されていないことを心に留めておいてください。自分自身で調べ、知識豊富な販売員に質が高い大麻のブランドを聞いてください。

 

数多くの州が大麻製品のラベルにテルペンの表示を必要としない中、誠実で先見的な考えのブランドはテルペンの構造を調べ、その結果を消費者にもわかるようにラベルに表示しています。消費者としてできることは、販売員にテルペンの構造がわかるラベルのついた商品を持ってきてもらうことと、購買力を使い情報を提示するように求めることです。

 

B-カリオフィレンが特定の人に医療的効果があると判明してから、販売店でテルペンの構造がわかる大麻製品が購入できることは、消費者にとってはとても重要です。しかし、大麻のテルペンについてはまだまだ学ぶことがたくさんあります。

 

B-カリオフィレン研究の未来

大麻に含まれるテルペンが、医療用として効果を発揮する役割を果たす際の最大の疑問は、身体に影響を及ぼすのに十分な濃度であるかどうがです。研究では、たびたび高濃度のB-カリオフィレンが使用されています。その量は私たちがB-カリオフィレンの含有量が多いと言われる大麻を摂取した分量で足りるのでしょうか？現時点では、不明です。

 

B-カリオフィレン研究（その他のテルペンの研究も）の未来は、他のカンナビノイド同様、標準的な人間が必要なテルペンの摂取量の解明です。これは他の大麻化合物の量を一定に保ちながら、テルペンの量を変更していくことによって、調べることができるでしょう。しかしながら、B-カリオフィレンは安全に食品に添加することができるため、多くの製品で、B-カリオフィレンを治療として効果があるまで多量に投与するだけの方法で、試作が行われています。