南オレゴン州では、秋になると忙しい収穫期が始まります。オレゴンの長くて暖かい夏、豊かな土壌、太陽の日差しは大麻を栽培にするにはうってつけの自然環境です。大きい農家も小さな農家も田舎に点在しています。長く手間のかかる栽培期は終わり、日が短くなるにつれ、ここで栽培された大麻は熟度に達します。

 

大麻草が開花した後も、農家の慌ただしさは落ち着きません。実際、Phantom Farmsでは大きく育った大麻草が収穫を待っています。Phantomではどのように膨大な農家の収穫に挑んでいるのか、今年はどのように農家が変化したのか、私は美しいオレゴンの田舎に見学に行きました。

 

オレゴン州の中心地から田舎まで長いドライブを楽しんだ後、農家のゲートにたどり着きました。中に入ると、Phantomの栽培責任者のKris Edin氏が迎えてくれました。Kris氏は大麻草の成長期から収穫期まで、毎日大麻草ひとつひとつを注意深く、慎重に観察しています。

大麻草は毎日約1㎝ずつ伸びるため、製品として栽培している場合には目が離せません。

Kris氏の1日は大麻草の健康状態、害虫や葉の病気などのチェックから始まります。これ以外の彼の作業は、植物の育成をサポートする灌漑システムのチェック、大きな蕾にするための作業、開花までの成長促進です。

 

これは代表的な作業で彼や彼のチームは他にも数えきれないほどの作業をこなしています。大麻草は毎日約1㎝ずつ伸びるため、製品として栽培している場合には目が離せません。

 

急成長と収穫の始まり

出典:Leafly

開花の終わりに近づくと、農家も騒がしくなります。毎朝、収穫できる成熟度か、各大麻草を分析します。Kris氏はわかりやすい様に、どの大麻草が収穫期でどの大麻草が吸引用か、どの大麻が濃縮液用か、場所ごとに分類します。収穫の成功には、生育期が重要です。収穫量は生育期の潜在的なトラブルのいち早い対処にかかっています。Kris氏は注意深く見張っていないと、トラブルはすぐに悪化すると説明しています。品質を落とさず、生産性をあげることがモットーです。これにより、Phantomはどのプロセスでも実践的な方法をとっています。

 

煙たい空が、植物の成長に大切な日光を遮ってしまいました。

 

どの株が熟成しているか見分けるには、大麻草のトリコームが乳白色から琥珀色に変わってきているかを見ます。これは蕾の全体的な密度と大きさ、適切な時期に収穫を行う管理をするのに役立ちます。

品種によって違ってきますが、どの大麻草がどの製品になるか分類された後に、最初に行われる作業は大麻草上部の収穫です。この部分は一般的に良く成長し、品質が高いと言われています。品種や天候にもよりますが、枝の部分は他の部分が熟成を完了する前に、乾燥用として収穫されます。

 

大麻草の下部はだいたい濃縮オイルに使用されます。大麻草の各部分の熟成に合わせて収穫を行うことで、一機に収穫する量も減らすことができます。

 

残念なことに、南オレゴン州や西海岸の大麻栽培地域は山火事の影響をうけています。昨年より時期が早く起こった山火事のおかげで、大麻草の開花期に影響がでており、植物全体の成長を阻害しました。煙たい空が、植物の成長に大切な日光を遮ってしまいました。

 

遅い夏の収穫期

10月の今日、これ以上にない天気でした。晴れて、明るく、乾燥していて暖かい。大麻の芽の腐敗を防ぎ、収穫そして乾燥を行うのには最適な天気です。

 

収穫後は、収穫された大麻草は箱詰めされ、タグを付けられ、追跡システムのついた国家指定のトラックで運ばれます。そこから、「big leafing」と呼ばれる作業が行われます。この作業は余分な葉をすべて除去し、乾燥しやすくします。

 

すべての葉を除去してはいけません。小さな葉やsugar leafは乾燥過程で、樹脂を守る役割をします。

 

大麻草のほとんどの部分が農家のエコシステムとして使用されます。葉やその他の廃棄部分は堆肥となります。Phantom Farmでは廃棄された大麻草は健康な土壌を保つ虫のえさとなり、堆肥となります。捨てる部分はほとんどありません。大麻草の場合は特にです。

 

大きな葉が取り除かれた大麻草の箱は重量を量り、再度運ばれます。重要な収穫データーを保持することで、Phantomは州規制当局とのコンプライアンスを守り、業務とプロセスを最適化しています。そこから、大麻草は乾燥室に向かいます。並べて吊るされ、適度な温度と湿度で管理された環境で、均一に乾燥させます。

 

収穫チームは微生物の侵入や繁殖を防ぐため、常に乾燥室を監視し、調整を行っています。Kris氏はこの作業を単純ではありますが、品質と均等性を維持するため、技術を持ったチームでないといけないと指摘しています。

 

一度乾燥させられた大麻草は、品質ごとにバッチで分類された大きな袋に入れられ、次の作業を待ちます。バッキングです。バッキングは大麻草からひとつひとつ花、蕾を取り除きます。最終的なトリミング作業の為に蕾からでた茎は残しておきます。取り除かれた蕾はバケツに入れられ、トリミング作業のため、オレゴン州にあるPhantom Farmの専用の施設に運ばれます。

 

どの作業も大切な作業です。適当に行っていいわけではありません。それは蕾が乾燥され、トリミングされた後もです。大麻農家での業務は年中続きます。すべての大麻草が収穫された後も、冬は次のシーズンに向け、土壌を整えるなどの準備の作業が始まります。

 

健康で質のいい土壌のために、Kris氏は次の大麻草の栄養にもなる、間作物を育てます。その後数か月は、今シーズンの評価を行います。反省点を見つけ、次に活かします。

 

収穫期は盛り上がりますが、成功のために様々な気遣い、労働、注意が払われています。Phantom Farmの愛とプライドが素晴らしい大麻となり、私もそれを味わうことを楽しみにしている一人です。